■領海侵犯した船からヘリが…4度目の領空侵犯に

尖閣諸島
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 5月3日12時すぎ、中国海警局の船4隻(機関砲搭載)が、尖閣諸島周辺の日本領海に侵入した。そして12時21分、中国船の甲板からヘリが飛び立ち領空侵犯。航空自衛隊の戦闘機が緊急発進し、ヘリは15分後に着艦した。海警局のヘリが領空に侵入するのは初めてだ。そして13時ごろまでに、4隻は領海外へ出た。

 海上保安庁で40年以上勤務し、尖閣諸島周辺の警備を指揮した経験も持つ、元・第3管区 海上保安本部長の遠山純司氏は、「中国は尖閣に対するプレッシャーをかけ続けているが、そのかけ方は非常に巧妙だ。島を奪取しようとする直接的な行動ではなく、国際法的には問題のない、領海のギリギリ外側にある接続水域を回り、たまに領海に突っかかり『権益がある』とアピールしている」。

 5月3日の事案については、「ヘリのケースは初めてだが、これまで中国海警局の船が領海に入ってきたときも、同様の主張をしていた。尖閣の領海内で操業する日本の漁船を“不法操業”だとして、『正当な法執行を行った』という理由を付けている」と解説する。

■中国を刺激しない方がいい?
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