■新井氏提唱の“シン読解力”、鍛え方は?

 新井氏は、これからのスキルとして“シン読解力”を提唱している。「知識や情報の伝達を目的として書かれている内容を、その通りに正確に読むスキル」「必要に迫られれば・テキストさえあれば、いくらでも自力で学び続けられる力」を指し、鍛え方として、子どもの場合は「理数社など教科書の音読・1分間視写など」、大人の場合は「助詞を正しく使うための問題を解く」といった方法をあげている。

“シン読解力”大人向けトレーニング
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 この力は「IQと違って、トレーニングでかなり良くなる」のだという。「小さい頃は語彙が増えるほうがいいが、年を重ねると絵本の文法だけでは勉強できない。福島県の相馬市では、理科や社会の教科書から30〜50字を抜き出し、黙読で意味をつかんで音読、先生が読むのを聴読、視写をすることで、教科書特有の言い回しを体に染みこませる、ということをやっている。国語でなく理科や社会、算数でやると、学力があっという間に上がる」。

 その結果、「1年間でクラスが活性化して、ニュースを読んでトランプ大統領の政策について議論するようになった」といい、「本当にいつでも、40歳過ぎても鍛えられる」と促した。(『ABEMA Prime』より)

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