将棋の藤井聡太名人(竜王、王位、王座、棋聖、棋王、王将、22)に永瀬拓矢九段(32)が挑戦する第83期名人戦七番勝負は5月18日、大分県宇佐市の「宇佐神宮」で第4局指し直し局が行われている。注目の戦型は、ここでも角換わりが志向され相早繰り銀の出だしとなった。
前日に千日手となり、対局2日目の午前9時から“仕切り直し”となった第4局。シリーズは藤井名人が防衛まであと1勝に迫っており、本局が決着局となるのか、永瀬九段が踏ん張るのか、大きな注目が集まっている。
宇佐神宮御鎮座1300年記念として開催されている本局は、永瀬九段が作戦巧者ぶりを発揮。ABEMAの中継に出演した森内俊之九段(54)は「千日手にして、(指し直し局で)マイナーな路線に引き込んだ。この戦型はちょっと読めない」と驚きを隠せない様子だった。角換わり戦で永瀬九段が玉を6筋に寄ったことにも、「見慣れない将棋になっている」と印象を語っていた。
しかし、藤井名人に動じる様子はなく冷静に対応。森内九段は、「藤井名人は先手の玉の位置の悪さに目を付けて、穏やかに指しても戦えるという判断をされたのかなと思う」とコメント。早くも中盤戦の戦いに突入しているが、ようやく手を止めて長考に沈んだ永瀬九段については、「先手としては2筋で歩を凹ませたのはポイントになるので、また方向転換をして戦っていきたいところ。ただ次の手が難しいので、永瀬九段は長考になっている」と解説していた。
藤井名人、永瀬九段の昼食メニューをチェック




