■政治家の過去の発言や変化が丸見えに?

加藤賢
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 学生である加藤さんが仕事ではなく持ち出しで作り、公開したKOKKAI DOC。発想や着眼点がにわかに注目されるようになった。開発のきっかけについて加藤さんは「もともとコロナの時に日本政府の政策が見えにくい、意思決定プロセスがわかりにくいことがあった。日本の政治を可視化することで政治がもっとわかりやすくなるように開発した」。特徴としては大きく2つある。「1つは発言の要約。政治家の発言がもっと凝縮されてアウトプットされている。もう1つはエンベディングという文章の特徴を捉えたベクトルを生成すること」。後者のエンベディングでは生成AIを用いて発言がポジティブかネガティブかなどを分析した上でグラフ化もする。

 例として自民党・公明党は「基本的に防衛費の増額には前向き」だが、2009年から2012年の野党に回った期間は、むしろ後ろ向きに振れている。また原発再稼働に対してはかつて大きな差は見られなかったが、東日本大震災が起きた2011年を契機に再稼働、さらには原発そのものに後ろ向き、自民党・公明党は前向きである姿勢が可視化されている。

 サービスに興味を持ったひろゆき氏からは、今後の改善に期待した質問が飛んだ。「政治家が『前向きに検討します』と言ったが、実際に何もしないことがある。ただ議事録では『前向きに検討』と残っているからプラスの評価になるのでは。言葉の深い読みや実際の意味との紐づけはどうするのか」。これに加藤さんは「今のところ議事録のみを見ているので、しっかり実行されているかの検証まではできていない。ただ、すごく政治的関心が低い日本の有権者に向けて触って楽しいツールを作ることで、有権者が自分で調べ、議事録で表示されているけれど実際にはそんなことをしていないなど、関心も持ってもらう流れになればいい」と述べた。

■選挙時と当選後の変化も丸わかり
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