小泉農林水産大臣は備蓄米について、早ければ6月の頭に2000円台で店頭に並ぶよう、来週にも契約の手続きを始める方針を明らかにした。
この方針は実現するのか。慶應義塾大学の教授で教育経済学者・中室牧子氏は、次のような見解を示す。
「小泉進次郎氏には期待している。農水大臣はこれまで農水族の人がやることが多かったが、彼は農水族の人ではない。しかも選挙に強い。何を意味しているかと言うと、JAのような組織、団体に忖度することなく、この先進めていけることが、彼の一番の強みだ」
小泉大臣は会見で備蓄米について、今までの入札方法を抜本的に変え、「随意契約」にすると表明。これまで備蓄米の放出は競争入札で行われてきたが、これを随意契約に見直せば、政府が備蓄米を売り渡す集荷業者を選んで決めることになるため、価格を抑えられる可能性もある。ただ、一般的には、政府が特定の業者を選んで公共の財産を安く売り渡すのは望ましい形ではない。こういった現在の状況を鑑みて、中室氏は以下のように述べる。
「小泉氏は、『公平で透明性の高い取引よりスピードが優先』と言っているので、法的な手続きができるのであれば、いいと思う」
「政府の介入はそこそこに」カギは“正常化のタイミング”
