王者・小田はフルコンタクト空手出身で、2024年8月のトーナメントを制し王座を獲得。一方、アビラルは185cmの長身を活かし、HEATやISKAなどで王座を獲得してきた実力者。18勝6敗の戦績のうち17勝がKOというハードパンチャーで、勇敢に打ち合うスタイルを武器にK-1でブレイク。しかしその後は黒星が続き、今回のKrush王座挑戦でキャリアの再起を狙った。

 試合は1ラウンドから小田が前蹴り、ローで猛攻を仕掛ける。アビラルも長いリーチを活かして顔面にパンチを当てるが、小田は懐に飛び込んで連打を狙う。だが、ラウンド終盤、アビラルの鋭いジャブが小田のアゴを捉え、最初のダウンを奪取。解説の石井館長や卜部弘嵩も「体重の乗ったジャブ」「パンチが硬い」と絶賛する破壊力を見せつけ、さらに残り15秒には強烈なフックで2度目のダウンを奪い、ラウンドを終えた。

 2ラウンド、追い込まれた小田は遠距離からパンチを放つが、ダメージの蓄積で動きが鈍い。アビラルもやや手数を減らす場面はあったものの、再び長いリーチから放ったパンチが顔面を捉え、小田はふらつく。膝蹴りを狙った小田に対し、アビラルはその動きを剥がすように右ストレートをリング中央で打ち抜き、なぎ倒すように3度目のダウンを奪った。

 マットに膝を落とし、ぐったりとした小田を見て、営は続行不可能と判断してタオルを投入。アビラルが衝撃的なKOで勝利し、タイトル移動が決定。ファンからも「ボクシングが上手くなった」「パンチ力が上がっている」「破壊力が違う」「アビラル、強くなってる」と進化を称える声が相次いだ。一方で、小田への「タオル投入は適切だった」との声も見られた。

 試合後、アビラルは涙ながらにマイクを握り、声を詰まらせながらも「やっとK-1で結果が出せた。最後に負けたのはK-1の大会、大阪のエディオンアリーナ。ここで負けたときに本当に引退しようと思ってました。でも、お父さんや館長、まわりのみんなが引退を止めてくれた。今は本当に感謝してます。これから、まじでこれまで言ってきたK-1王者に絶対なります」と力強く宣言した。

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