トランプ大統領
【映像】ハーバード大学の学生ら(構内の様子など)
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 トランプ政権は、ハーバード大学の「留学生の受け入れ資格の認定取り消し」の背景について、同大学が「暴力や反ユダヤ主義を助長し、中国共産党と連携している」と主張した。

【映像】ハーバード大学の学生ら(構内の様子など)

 しかし早稲田大学ビジネススクール教授の入山章栄氏は、これに対し「表面上はそうだが、長い経緯がある」と述べ、以下のように解説する。

「もともとトランプ大統領は今回の選挙の公約で、アメリカの高等教育、特にエリート大学が、いわゆるダイバーシティ(多様性)を進めすぎていることを是正していくと言っている」

「アメリカは反知性主義の考え方が根強い。これはアメリカを理解する上での重要な思想で、知性がある研究者が科学的に研究するのは本当に正しいのか、怪しいんじゃないのか、という考え方。アメリカは純粋なプロテスタントの国で、科学性をあまり信じず、直感や経験を重んじる反知性主義の方がたくさんいる。トランプ大統領は明らかに、この反知性主義の思想を持っている人たちの考えをうまく汲んでやっていくタイプ」

 またトランプ政権が主張した「中国共産党と連携している」という点については、「全員ではないが、特に今だと中国からの留学生の中で、アメリカの大学で生まれている知見や情報を母国に持ち帰り、それが結果的にアメリカの国家安全保障上の危機になっていると、トランプ大統領は認識していると思う」と述べた。
 

国家分断に「トランプ大学」で対応!?
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