藤井氏がシミュレーション 3つのケースで社会保険料を算出すると…

藤井氏がシミュレーション
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 藤井氏のシミュレーションによると、都内の企業に勤務する40歳の会社員で年収は1000万円。

ケース1、1000万円を12分割してすべて月給でもらう場合、
ケース2、賞与が年1回、200万円支給、800万円を月給でもらう場合、
ケース3、賞与が年2回、100万円ずつ支給、800万円を月給でもらう場合。

 この3つのケースで社会保険料をそれぞれ算出していく。

 月々の給与にかかる社会保険料は、年収を12分割した場合は10万7200円。月給+賞与年1回、年2回の場合は9万8575円。ただ、賞与が発生している場合には、そこに社会保険料がかかってくる。これらを合計した結果、1年間にかかる社会保険料が一番低くなったのは、年収をすべて月給でもらったケースで、年間128万6400円。

 逆に一番高くなったのは、200万円の賞与を100万円ずつ2回にわけて支給され、残りの800万円を月給で受け取るケース。年間148万900円で、約20万円の差が出た。

 では、年収500万円の場合はどうだろう。同じく都内の企業に勤める40歳の会社員。賞与無し、すべて月給の場合は年間の社会保険料は73万3080円。賞与ありの給与体系の場合、75万6920円で差額は約2万円だが、やはり年収を12分割して月給で受け取る方が社会保険料を低く抑えられるようだ。

 社会保険料には月給や賞与ごとに上限があるため、それが手取り額に影響してくる。

「社会保険料は月給の社会保険料の上限と、ボーナスに対する社会保険料の上限が決まっている。上限以上をもらう人に関しては、社会保険料は変わらなくなる。ボーナスに関しても、1回の支払額が150万円以上だと社会保険料は(それ以上)かからないので、そのあたりをしっかり考えて支払っていただくと思う」

 この「賞与の給与化」について、経済愛好家でコラムニストの肉乃小路ニクヨ氏は次のように考えを述べた。

「ボーナス制度自体は日本らしい、いいシステムだと思うので、ボーナスをもらう人があまり不利にならないような社会保険料の体系にした方がいいと思う。いまは社会保険料の負担が重い。まず働いている世代、稼いでいる世代の負担を軽減することは必要だと思う」

(『ABEMAヒルズ』より)

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