新しい働き方が増える中、人手不足で増えているという企業内での「部署やポジションの兼務」について、マネジメントトレーニングを提供する「EVeM」のエバンジェリスト・滝川麻衣子氏と考えていく。
まず「企業側のメリット」について、滝川氏は「突然の転職を防ぐことができる」、「人手不足をカバーできる」の2点。「企業側のデメリット」については「疲弊し成果が出ない」ことを挙げた。
これを防ぐために「優先順位を明確にする」ことが必要だと述べる。
「兼務しても『どっちもできなくなるならこっちを必ず優先してください』、あるいは、『午前はこの仕事、午後はこの仕事』など、『月火水はAをやって木金はBをやりましょう』のように、管理職側がこの交通整理をせず放置してしまうと、やはり疲弊してしまう。仕組み作りとセットというのがマスト」(「EVeM」エバンジェリスト・滝川麻衣子氏、以下同)
次に「働き手側のメリット」について、「“芸風の幅”が広がる」点を挙げた。
「そもそも仕事が何年かするとAIに置き換わることは、どんな業務でもあり得ると思う。変化が大きい時代の中で、いろいろな専門性を複数持っている方がリスクヘッジになる。兼務によって、ある意味“芸風の幅”が広がる。自分自身のスキルの幅を広げることのきっかけやチャンスになると思う」
また「働き手側のデメリット」については、前述の「疲弊してしまうこと」に加えて「キャリアが浅いうちは専門性が身につきづらくなること」を“2大リスクとして”挙げ、組織にとっても大きなリスクになると指摘した。
どうみる?管理職の“プレイングマネージャー化”
