【MLB】ドジャース 6—5 メッツ(6月5日・日本時間6日/ロサンゼルス)
ドジャースの大谷翔平投手がメッツ戦に「1番・DH」でスタメン出場。第2打席で放ったのはボテボテの打球だったが、そこにこそチームの一体感がにじむ、印象的なシーンがあった。
0-4とドジャースが4点を追う展開となった3回、1死一塁の場面で大谷が2打席目を迎えた。相手先発ピーターソンの2球目は内角低めのシンカー。大谷が打ち返した打球は、バットの芯を外されたような緩やかなゴロとなった。それでも絶妙なコースを通ってセカンドの横を抜け、センター前に転がった。
通常ならセカンドゴロで併殺もあり得る場面だったが、守備シフトとコースに恵まれてヒットに。一塁からスタートを切っていたのはベテランのロハス。打球を見てすぐに加速し、三塁まで到達すると、塁上から大谷に向かって拍手を送っていた。
このシーンに応えるように、大谷はロハスの方を向き、キリっとした表情でデコルテポーズ。仲間の称賛に静かにリアクションを返していた。
ボテボテの当たりでもチームの得点チャンスを広げる大谷のプレーと、それをしっかり見て称えるロハスの姿は、派手なホームランとはまた違う“信頼と敬意”がにじむ一流同士の共鳴のようだった。
ロハスはこれまでも堅実な守備と冷静な判断力でド軍を支えてきたベテラン。普段は控えめな彼が見せた拍手は、ただの“ナイスプレー”以上に、大谷の“フォア・ザ・チーム”な姿勢を称えているようにも見えた。
試合はこのヒットを起点にドジャースが3点を返し、1点差に迫る反撃に成功。大谷とロハスの間に交わされた小さなやり取りは、まさにその始まりの一歩だった。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)


