6月5日から大手コンビニでも販売が始まった備蓄米。これからのコメの流通について、流通経済研究所 主席研究員の折笠俊輔氏と、ニュース番組『ABEMAヒルズ』のコメンテーターで、慶應義塾大学教授で教育経済学者・中室牧子氏と考えた。
今回のいわゆる“小泉米”の30万トン、どれくらいの期間しのげるのだろうか。折笠氏は次のような見解を述べる。
「政府としては、新米が出てくる9月、10月ぐらいまで今回放出分の30万トンで持たせたい狙いがあると思う。量的には10月までしのげると思う」
備蓄米の放出にはコメ価格を下げることに期待する声もあるが、効果はあるのか。
「すでに、余ったコメを業者間でやり取りするマーケットでは価格の下落が始まっている。今回の“小泉米”が回っていけば、おそらく7月ぐらいには銘柄米の価格も下がってくる。もう一つの指標である、大手の米集荷業者と米卸し間での相対取引価格で農水省が発表している統計があるが、その一俵当たりの価格がまだ2万7000円、6000円なので、そこから逆算すると、4000円切るかどうかというのが一つの勝負どころ」(折笠氏)
また、備蓄米が底をついたときの政府の対応を折笠氏は次のように予想する。
「今の放出分がなくなったら、古古古米30万トン残っているものも放出される。それでも足りないとなった場合は、おそらく緊急輸入」
“正確な統計”は難しい?
