【MLB】カージナルス 2-1 ドジャース(6月7日・日本時間8日/セントルイス)
ナイスガイらしからぬ、感情むき出しの行動だった。カージナルスのヌートバー外野手は「1番・レフト」でドジャース戦に出場すると、2打席目に満塁のビッグチャンスを迎えたものの、盟友・山本由伸の切れ味鋭い変化球になす術なく空振り三振に仕留められると、思わずヘルメットを叩きつけるほど自らに激昂していた。
2回裏、カージナルスの攻撃でのことだ。カージナルス打線は2死からドジャース先発の山本を攻め立て、ゴーマン内野手、ペドロ・パヘス捕手が連続ヒットで出塁すると、9番打者スコット外野手は死球で出塁し、2死ながら満塁に。この先制のチャンスで打席が回ってきたのが、トップバッターのヌートバーだった。
山本は、初球の152キロのストレートは外角に外れてボールとなったが、その後、外角低めにスプリットを投じてヌートバーから空振りを奪い、さらに3球目、見逃せばボールだったであろう低めのスプリットにもヌートバーに手を出させて空振り。これでカウントは1-2と、ヌートバーを難なく追い込んでいた。
ここまで2連続で空振り、さらに第1打席もスプリットでヌートバーから空振り三振を奪っている山本からすれば、このボールはヌートバーにとっての弱点であることは明らか。そのため4球目も臆せずにスプリットを真ん中低めに落とすと、ヌートバーはまたも空振り。これで三振となり、山本はピンチを脱してみせた。
一方、第1打席からの連続三振、しかも今回は満塁というチャンス、さらにボールは第1打席から4球連続でスプリットを空振りするという不甲斐なさからか、ヌートバーはバットを捨てるように投げるとヘルメットをグラウンドに叩きつけて悔しさを爆発させた。
今季のヌートバーは出塁率こそ高いものの、打率が.250を行ったり来たりという不安定さ。そんな自身の成績を象徴するかのような打席だったと言えるだろう。なお、ヌートバーは5回に回ってきた第3打席で山本からサードへの内野安打を放ちリベンジを果たしている。
悔しがるヌートバーに対し、ファンはSNSで「満塁だったし悔しそう」「怒っちゃいやよ」とヌートバーを慰めるコメントを寄せつつ、「山本無失点」「やはり山本だ」など、山本を称賛する声も数多く寄せられていた。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)



