■生命が存在しうる天体ベスト3
そもそも地球外生命体が存在する条件は、「有機物(生物の体を構成する材料)」、「液体の水(材料を溶かして運ぶ、化学反応を促す)」、「エネルギー(生命活動の維持、太陽光や地熱など)」の3つだという。
スタジオでは、関根氏に天体ベスト3を紹介してもらった。第3位は土星衛星「タイタン」(直径5150km、気温マイナス180度)。「『銀河鉄道999』とかで、タイタンは星のお月様。お月様だが、地球の月より随分大きくて、火星と同じぐらいの大きさだ。特徴としては、地球と同じ1気圧の大気に覆われて、地表にいくと空気があるが、我々が慣れ親しんだ空気とは成分が違う。地球の空気には窒素と酸素が入っていて、酸素で呼吸することができるが、タイタンの大気は窒素とメタンだ。地表面には海があることがわかっていて、雲があって、雨も降って、川も流れている」。
第2位は土星衛星「エンセラダス」(直径500km、気温マイナス200度)。「土星の月で、表面がマイナス200度で雪玉みたいな(見た目をしている)。しかし、天体の中が発熱していて、約100度。この間の領域は、ちょうど溶けて海ができている。氷の下に広大な海があって、その海水に青白い割れ目がある。そこから宇宙空間に海水が噴き出していることが観測されている」。
第1位は「火星」(直径6800km、気温マイナス60度)。「火星は地球の隣で、惑星の成分もほとんど同じ。地球も火星も、45億年前に惑星が誕生したが、最初の5億年〜10億年は、2つの水の惑星だったと言われている。その後、なぜか火星は乾燥化して、水がなくなり、酸性となり、最後は砂漠の星になってしまった。でも、地球に生命が誕生したのであれば、火星にも同じことが起きても、おかしくないと思われている」。
■地球外生命は「持ち帰ってはいけないし、持ち出してもいけない」


