亡くなった大学生の父親が今の心境を語った。「結局、皆さんが力を貸してくれたおかげで全国の署名活動なり、マスコミの方々だったりを『願う会』であったり、みんなが協力してくれたから警察も動いたのかな。本当に世の中には、もうそのまま泣き寝入りする被害者もたくさんいると思う。それを思うとなんか申し訳ないなと。『何をそうやったらかかるんですか?』と、また言ってしまったんですけど。(警察は)『捜査事情は全く言えません』と。『何で3年もかかるんですか?』と言いましたけど、(警察は)『かかるんです』と。でもかかると言われたら、もうこっちは何も言えないから、悪口を言いたくないですけど…。実際何もしてくれないですから。確かに3年前とでは、何が変わったのかと。現状は何も変わっていない。こういうふうに初めて接して、初めてわかった。つくづく感じた」。
2022年6月、大分県別府市の県道で赤信号で停車中の2台のバイクが、八田容疑者が運転する軽乗用車に後方から追突され大学生一人が死亡、一人が怪我をした。八田容疑者は現場から何も持たず裸足で逃走。ヨットハーバーで着ていたTシャツが発見されたが、そこから足取りはまったく掴めていない。
道路交通法違反容疑では、初の重要指名手配となり、県警には情報がこれまで1万件近く(9600件、2025年5月末時点)寄せられているが、いまだ有力な手掛かりはない。
「確かに似た人はたくさんいるかもしれないけど、なかには『本当だった』という人もいるかもしれない。それは1件1件潰して欲しい。1年前でも存在場所がわかれば、またきっかけができるかもしれない。(警察は)『見当がつかない』みたいなことを言っていた」(亡くなった大学生の父親)
事件直前、亡くなった大学生が八田容疑者に遭遇
