今回、青山氏が小泉大臣のやり方に疑問を抱いている議員らに取材を打診したところ「今はちょっとおとなしくしておきたい」との返答があった。しかし、「他にいないのなら、仕方ないわね!」と、鈴木貴子議員が受けてくれた。

 5月28日の衆院農林水産委員会で貴子氏は、野党顔負けの論調で小泉大臣に迫った。「忖度なくコメの問題、消費者の目線も踏まえながら質問させていただきます。コメの価格に対して政治がそこまで言う必要があったのか。目先の対応はあっても、中長期的な食料安全保障に対して信念がなく、非常に残念だ」。

 そんな貴子氏について青山氏は「茂木派ではコワモテの茂木さんに唯一モノ申せる人物。父親譲りの歯に衣着せぬ発言力。胆力は党内でも一目置かれている」と評する。

 いったい、小泉大臣やそのコメ政策についてどんな意見を持っているのか。貴子氏は「多くの国民が期待をしていることは間違いない」と小泉大臣について言及。

 青山氏が「その期待の一方、スピードの裏腹に、歪みのようなものも出てきていると思うが、その点に関してはどう思うか」と尋ねると、貴子氏は「まさにそれが大臣所信の質問の時に、質問をさせていただいたのは、まさにそこ。私があの時言いたかったのは、政治が価格に介入をするということは厳に慎重であるべき。小泉大臣も、5キロ2,000円台という言い方をされていて。でも、小泉大臣の発言よりも一番の問題は、石破総理の発言」と応じた。

「コメは3000円台でなければならない。4000円台などということは、あってはならない」(5月21日・党首討論での石破茂総理の発言)

 この発言のどこが問題と捉えているのか。貴子氏は「石破総理は、コメの値段は4,000円台であってはならないと、3,000円台であるべきだと。まさにそれは価格への介入。鳥取のカニと鳥取のナシでブランド梨があって、高級梨もあるなかで、コメだけ4000円は駄目だと言われないといけないんだ」と、市場原理に任せるべきだとした。

備蓄米放出のスピードを重視するあまり弊害が出ている
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