■賛否の声

孫辰洋氏
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 リザプロ代表の孫辰洋氏は、「取り組み自体は良い。『東京から出たい』『東京以外と関わりを持ちたい』という人は、一定数存在する。教育業界にいると、『子どもを東京で育てるのが疲れる』といった声が聞こえる」と評価している。

 そして最近は、高校生を地方の高校に留学させる“地域みらい留学”が流行っていると紹介する。「『東京の難関大学へ行かないといけない』というプレッシャーから解放させる試みだ。とはいえ、親がいきなり転職するのはリスクがある。少しずつでも関わりを持ちたい潜在的ニーズがあり、それを自治体側がキャッチできていないだけだ」。

砂田憲治氏
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 住民票上の住所以外の自治体に、金銭的支援をする仕組みとしては、ふるさと納税もある。KabuK Style CEOの砂田憲治氏は、「ふるさと納税は、返礼品が欲しい人もいるが、返礼がなくてもいい人もいる。私は福岡県大川市出身で、毎年ふるさと納税しているが、返礼品には飽きたからどちらでもいい。登録していれば、納税できて、たまに返礼品をくれる。この制度の延長でいいのでは」と語る。

■「関わりが深い人には、金ピカの名刺をあげたらどうか」
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