■「全国民便漏れ時代」「1件の漏れには100件の“チビリハット”がある」
「日本うんこ学会」会長で、「おうちの診療所中野」院長の石井洋介氏は、15歳の時に「潰瘍性大腸炎」を患った。腹痛、下痢、血便などの症状や、大腸がん合併のリスクがあり、原因が不明で国が定めた指定難病だ。安倍晋三元総理が罹患し、辞職したことでも知られる。
これまでを振り返り、「山手線で通学していたが、全駅で降りないと間に合わない。19歳で入院した時には、何度もおむつを交換してもらった」と明かす。同様の経験をしている人は多く、「尿漏れ2000万人、便漏れ500万人は、見えている限りの氷山の一角に過ぎない」と語る。
さらに、「全国民便漏れ時代」だとも表現。「本当に漏れたと思った人は500万人だが、1件の漏れには100件の“チビリハット”がある。医師から見ると、高齢者の方が多いが、年代を問わず存在する。中学生ぐらいから、80代まで幅広い」。
おむつに関しては、「19歳で替えてもらったとき、看護師に申し訳なさがあり、2〜3回ためてから呼んでいた。なかなか言い出しにくく、『老いを感じるから』と履きたくない気持ちや偏見もある。もっとライトに着用できる価値観に変わるといい」と話しつつ、「転ばぬ先のつえ的に、“漏らす前のおむつ”として使ってもらうのがいいのではないか」と提案した。
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