多母髪大気さん
【映像】父親から届いた実際の手紙
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 多母髪大気さん(23)は2002年4月、1キロ未満の低出生未熟児で、先天性脳性麻痺という障害がある状態で生まれた。そしてある日、父親に「なぜ僕はこんな体になったのか」と聞くと、「母親と父親が薬物が体に入っている状態で、そういう行為に及んだから、お前はそういう身体になった」と返され、衝撃を受けたという。

【映像】父親から届いた実際の手紙

 父親の発言に科学的根拠はないが、厚労省によると、薬物乱用は妊娠や出産に悪影響があるとされる。両親には養育能力がなかったため、一度も家族で暮らすことなく、乳児院に預けられ、6歳で障害児入所施設へ移った。「他の子どもは当たり前のように父母が面会に来るが、なかなか僕の場合はかなわず、『なぜ自分には父母がいないのか』とずっと思っていた」。

 そんな中、小学2年生で「お父さんより」と書かれた手紙が届いた。そこで初めて存在を知り、小学5年生で初めて会えたという。しかしその後、会いに来なくなった。高校1年生になって、ようやく「初めて父から刑務所に行っていたと知らされた。いま思えば、行動の点と点がつながった」のだそうだ。

 親が依存症だったらどうするか。『ABEMA Prime』では、生きづらさと救うすべについて、当事者とともに考えた。

■薬物依存症の両親から生まれた当事者
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