■警察謝罪するも社名、人名の呼び間違え…

 大川原社長は、今回の謝罪について、「我々としては、来てくれたことに対しては、一応の評価をしている。我々だけでなく、従業員の前で謝罪してくれたことは良かった。ただ、もう少し突っ込んだ内容の謝罪にして欲しかった」と語る。

 謝罪の場では、森公安部長が社名を「大川原化工機工業」、鎌田副総監が元取締役の島田順司さんを「ヤマモト様」と呼び間違えた点も話題になった。「社名や人名を間違えるのは仕方がないが、通常の謝罪時には文章を書いて持っていく。神道の祝詞(のりと)も、文章にして、話をして、渡すのが通常だが、それがなかった。形式的なものを作るのが、謝罪の1つの意味だ」。

 大川原化工機の担当弁護士である高田剛氏は、「警視庁も東京地検も、まだ事実を検証していない。裁判所は捏造を半ば認定したが、東京地検や警視庁自身が認めているわけではない。そのため、現時点でできる謝罪は『捏造してごめんなさい』ではなく、抽象的な『ご心労をかけました』になる。我々の『捏造を謝罪しろ』という要求と温度差が出るのは仕方ない」との見解を示す。

■勾留332日…なぜ長引いた?
この記事の写真をみる(4枚)