【MLB】ロイヤルズ 1-5 ドジャース(6月29日・日本時間30日/カンザスシティ)
ドジャースの大谷翔平投手が「1番・DH」でスタメン出場したロイヤルズ戦で2回、大谷に対してマウンド上で小さな“ドラマ”が起きた。
場面は2-1とドジャースが1点リードした2回表、大谷の第2打席。先発左腕クリス・ブービッチは初球のスイーパーでファールを誘うと、続く2球目はインコース低めのシンカーで追い込む完璧な展開。ここで投じた3球目は、アウトコースギリギリを狙った92.7マイル(約149.1キロ)のストレート。ブービッチ本人もストライクを確信したかのようだった。
しかし、球審の判定は“ボール”。この瞬間、ブービッチは外野側に振り返りながら、口には出さずとも“今のは取ってくれよ…”と言いたげな、あからさまにガッカリした表情を浮かべていた。
実はブービッチにとって、大谷は忘れられない“因縁の相手”の一人。エンゼルス時代の大谷に、470フィート(約143.3メートル)の特大弾を浴びており、それは記録にも記憶にも残る“被弾”と言えるものだった。
だが、今季は違った。トミー・ジョン手術を経て復帰したブービッチは投球スタイルも見直し、低めとコースを突く繊細な投球で再出発を図っている。この第2打席でも、結局最後はスイーパーでセンターフライに仕留め、大谷から“リベンジ成功”を果たした。
中継の視聴者からも「今のはストライク取らないんかい」「ストライク言われても仕方ない球」といった声が寄せられた場面。ほんの一瞬の判定に揺れるマウンド上の感情と、それでも切らさず仕事を遂行する姿に、大谷と相対して投手としての“モデルチェンジ”を感じさせたワンシーンとなった。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)



