参院選目前…「ブロードリスニング」を解説!
世の中の様々なデータの調査・解析などを手掛けている、立命館大学の谷原つかさ准教授は、“最大のメリット”として「オープンエンドで質問できること」を挙げた。
「従来の世論調査やパブリックコメントでは、実施者が問いや課題を設定するが、ブロードリスニングの場合は、『東京都の課題』などとざっくりとした形で有権者に聞くことができるため、実施者の想像の範囲を超えた新たな課題の発見につながる」(立命館大学・谷原つかさ准教授、以下同)
一方で、その結果には“クセ”もあるという。
「ブロードリスニングの場合は意見がある人だけが投稿する。意見のない人はわざわざ投稿するモチベーションがない。そのため、『かなり賛成』か『かなり反対』など、強い意見が多くなるというクセがある」
では、世論調査のようなランダム化された調査に問題はないのだろうか。
「世論調査では、調査する問題について興味がない人の意見も、半ば無理やりひねり出して聞いているところがある。また、利害関係者や、その政策の影響を受ける人の意見を重く受け止めることには合理性があるが、世論調査ではそうした意見も統計的に『1』にしてしまう」
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