■世界と戦う「侍ジャパン」U15チーム帯同ドクターが語る熱中症対策は?
15歳以下の野球日本代表チームに帯同するスポーツドクターの中澤良太氏によると、暑さ指数31を超えると体温調整がうまくいかなくなってくるそうだ。うまく汗をかいて体の熱を下げることができないため、いずれ血液の循環も悪くなり、血流が臓器にいかなくなる。深部体温が40℃を超えると、汗をかいても体温調整が不能になり、臓器が機能不全になる恐れもあるという。
暑い時間帯の運動を控えることはできないのか。朝比奈氏は「大阪サッカー協会の大会は、8月にやらない方針になったが、中体連(中学校体育連盟)の大会は難しい。教師の勤務時間や、ナイター設備の費用の問題がある。ナイターでの遠征から帰ると22〜23時になるため、送迎の問題もある」と、内情を明かす。
中澤氏は、熱中症対策は5〜6月頃から始めるのが理想とした上で「熱に慣れる“暑熱順化”が重要だ。体育の授業では、体力差にばらつきがあるため、そのあたりの対応が大事」と語る。「1日30分でいいから、外出や入浴などで暑い環境に慣れる。それを1~2週間継続することで、、汗をかきやすい体に変わっていく」。学校の環境整備という観点では、屋内でも熱中症になり得るため、「やはり空調の整備が重要だ」という。
どのような症状が出れば、熱中症を疑うべきなのか。「顔のほてりやだるさ、足がつるなどがある。腹筋のけいれんが“腹痛”として感じられることもある。暑さに慣れることも重要だが、いかに先手先手で予防するかが大切だ」。
(『ABEMA Prime』より)
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