■自分が微笑みうつ病だと感じたら…どう向き合うべきか

微笑みうつ病の可能性があった時の対策
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 微笑みうつ病があったときの対策としては、まず「自分の状態を知る」ことだ。典型的ではないが「うつかもしれない」と知ることが重要となる。続いて、「自主的に対策する」で、睡眠・ストレス発散・負荷の調整を行う。その後、“理解されないリスク”をあらかじめ想定し、否定されたときの影響を減らすために「相談をする」。そして最後に「受診する」。

 府中こころ診療所の春日雄一郎院長は、「表面上はうつがないように見えても、無理して過剰適応している。気をつかわないといけない場所では、どんどん精神が削れていくため、休む時間が必要だ」と話す。

 また、周囲の対応は「何かを伝えることより、まずは聞く。『この人に話してもいい』という状況を作ることが大事だ。アドバイスを求められれば答えることもあるが、土台は『何も話さなくても成立する部分』があることにある」と話す。

 もし自分が、微笑みうつ病かもしれないと感じた時は、どうすればいいのか。「第1段階としては『そうかもしれない』と思うこと。もし思ったら、できる対策を取る。うつ病は脳の不調だが、基本的にストレスや疲れによるものだ。発散できるストレスは発散する。発散する気力もなければ、休むことに専念する」。

 そして、「職場環境がきつければ、少しでも負担を減らせるよう相談する。軽めの症状であれば、そうした対策で良くなることがある。一方で、どんどん悪くなることもある。セルフケアが厳しいとなれば、受診を考える段階を踏むのがいいのではないか」とアドバイスする。

 ネット掲示板「2ちゃんねる」創設者のひろゆき氏は、「短いやりとりで解決する問題ではない」と考える。「長い時間をかけて、うつ病になる人は、治療にも長期間が必要だ。『これをやれば良くなる』といった魔法があれば、うつ病の人はこんなにいない。基本的には、時間を使うということで良いのではないか」。
(『ABEMA Prime』より)
 

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