■「白紙でもいいから自民党に入れるなという投稿がバズった」

まいきち
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 今回の参院選の投票率は58.51%と、15年ぶりに50%台後半にまで上昇。10代、20代の投票率も上昇。近年ではかなり注目度が高い選挙になった。若者世代は自民党の敗戦をどう見ているのか。SNSの総フォロワー数が200万人を超えるインフルエンサー・まいきちも、今回の選挙の盛り上がりはネットを通じて感じた一人だ。「私は20歳だが、去年までは困窮している友だちもあまり日本に希望を抱けなくて、選挙に無駄だという子が多かった。ただ今年はネットで『選挙に行こう』という活動がすごく活発だったので、私も興味を持った」。

 そこで目にしたのは、自民党へのアンチテーゼだ。「白紙でもいいから自民党に入れるなという投稿がバズっていた。みんなが自民党を敵のように思ってしまっている。若者は政治がそんなにわからないけど『とりあえず自民党だけはやめてください』という運動はあった」と、強烈な風が吹いていたと語った。

 この声に政治ジャーナリストの平井文夫氏は、自民党のみならず既成政党が苦戦した選挙だったと指摘する。「負けたのは自民党、公明党と共産党、日本維新の会も立憲民主党も負けのようなもの。だからこれは新旧の戦いで、古い党は全部負けている。既成政党は俺たちから税金をいっぱい取って自分たちの都合のいいところにバラまいているだけで、俺たちのことを何も見てくれないと考えたところに、参政党の『日本人ファースト』や国民民主党の「手取りを増やす」が刺さった」。分かりやすい主張、政策が若者世代だけではなく現役世代にまで届いたことは、30代の比例投票先でも参政党が1位(23%)、国民民主党が2位(18%)という結果からもわかる。

■「今変革すればみんなが見る」
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