■強烈だった自民党への逆風

自民候補の3人
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 石破政権としては衆院選、都議選に続く選挙になったが、結果は“歴史的敗北”とも言われるほどの結果に終わった。選挙直後には、一部報道では「石破退へ」という記事や号外も出る中、落選した党員はどこに敗因を見ているか。まずは自民党へのイメージを聞いた。

 和田政宗参議院議員は「参議院選挙に突入する1週間ぐらい前から『もう自民党ダメだよね』『自民党が何を言っても俺たちは聞かないよ』というような雰囲気だった。こちら側の主張が響かなかったことも多いが、まず『自民党の話は聞きません』という傾向があった」と、有権者に聞く耳を持ってもらえないほど追い詰められたという実感を口にした。

 杉田水脈前衆議院議員は、石破総理への不満を強く感じたという。「自分は街頭で外交や安全保障のことをずっと訴えていて、道行く人はちゃんと聞いてくださった。ただネット配信をした際のコメントでは『杉田さんには頑張ってほしいが、杉田さんに入れると石破政権が延命してしまう』と、他党に入れるというものばかりだった。それに頭(総裁)を変えても、もう自民だからダメ、とにかく自民党は潰れてくださいという強いコメントも来た」。

 長尾敬元衆議院議員も、杉田氏と似たような感触を持つ。「違和感においては、たぶん同じことを言っても自由民主党と参政党が言うのでは伝わる度合いが違った。もう自民党に間口が開いていない。要は自民党が飽きられてしまい、信用を失ったということ。まずそれが最初にあって、たまたま受け皿に参政党や日本保守党があり、一部は国民民主党に(有権者が)いった」と党のイメージ悪化が、票に直結したと述べた。

■選挙戦略、どこが間違っていた?
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