少子化で出生数が下がるなか、犬や猫の新規飼育数は、5年連続で出生率を上回っている。いまや“子どもよりペットが多い時代”だ。一方で増えたことによるトラブルもある。
【映像】ペット探偵が“動物になりきり”迷子の黒猫を見つけた瞬間(実際の映像)
黒猫の兄弟を飼っているシマダさんは、そのうちの1匹であるバロンくんが「元気な盛りでベランダに出てしまい、飛び降りていなくなった」と振り返る。すぐに追いかけたが、街中で小さな黒猫を見つけるのは困難で、何時間探しても手がかりは全くなかったという。
そこで頼りにしたのが、ペット専門の捜索会社「ペットレスキュー」。代表の藤原博史氏は、30年近く迷子のペットを探し続け、これまで5000匹以上を救出してきた「ペット探偵」だ。
バロンくんの捜索では、「『猫から目線』で考えると、車の通りがある開けた場所は不安になる。外で暮らした経験のない猫は、壁沿いに移動するケースが多い」として、飼い猫の習性から危険を避けつつ、どんどん川沿いに進んでいったと推理。そして「位置的には、ここが一番(隠れるのに)いい場所」として、懐中電灯で倉庫の奥を照らしたところ、「かすかに黒い猫らしきもの」が見えたという。
シマダさんは「1時間で見つかって、手元に戻ってきた。プロはすごい」と驚く。藤原氏のコツは“動物になりきること”にある。天性とも言える才能で発見率は7割にのぼるが、個人で探すには限界もあるという。「毎日ものすごい数の依頼が来て、早急に対応することが難しい。法的にペットは『モノ』になる。ペットがいなくなった場合には『遺失物』になり、警察も迷子の人を捜すより本腰を入れない」。警察が本気で捜すことはまれで、数少ない民間のペット探偵に頼らざるを得ない現実がある。
なかには、ペットが“連れ去り”の被害にあうことも。『ABEMA Prime』では被害者と、ペット探偵・藤原氏とともに、その実態に迫った。
■ペットの連れ去り被害…「連れて行かれてしまう現実があると思わなかった」
