AI研究の最前線で活躍中の研究者も注目するAI×医療の可能性について、ベンチャー投資家として医療分野のスタートアップ企業を支援するグロービス・キャピタル・パートナーズの中安杏奈氏と、ニュース番組『ABEMAヒルズ』のコメンテーターでAI研究者の今井翔太氏と考える。
中安氏は医師として勤務後、投資の世界へ転身したという。なぜ、転身したのか。
「日本だと、まだ珍しいバックグラウンドかなと思う。もともと産婦人科医として働いていた。そのあと、医療現場を変えていくためには何か外から働きかける必要があるかもしれないなと思い、MBA留学を経てベンチャーキャピタルに転職した。今は、医療やライフサイエンス関係のベンチャー企業に投資している」
現場を変えなければいけないと思った大きなポイントについて、中安氏は「医療現場は変わっていくのがすごく遅い」と指摘する。
「現場の医師は疲弊している。もっと効率化できるところがたくさんあったり、ケアの質も上げられるところがあるのに、やはり忙しすぎると新しいことに挑戦していくのはなかなか難しい。体質的にも変わりづらいカルチャーなので、外からの起爆剤が必要」
AI×医療では「医師の経験の差による診断精度のバラつきを減少」「発見が難しい異変を見逃さない確率を向上」「医師の心身の負担の減少」「患者の生存率の向上」などの効果が目指されているという。
AI×医療 具体的な使われ方
