ハローワークに通い詰めALSOKに入社
辻󠄀内が担う現金輸送は、銀行のATMに現金を運んだり、小売店からの依頼で売上金を銀行などに持参したりする。
辻󠄀内「装備品はまず刃物を通さないチョッキ。次が警戒棒。賊に襲われないように、警戒しながら現金輸送をしないといけない」
強盗犯などから現金を狙われる危険もあるため、業務中は一切気が抜けないという。車に乗り込み7時間後、15件ほどの依頼を無事に終えて戻ってきた辻󠄀内。なぜ秋田でこの仕事をしているのか?
実は肩や肘の痛みと闘いながらのプロ野球人生は8年で幕を閉じ、2013年に引退。その後は女子プロ野球の監督などを務め、2019年…
辻󠄀内「(秋田にいる)嫁のお母さんの体調が悪くなって。嫁が帰ると決まった時に『じゃあ一緒に行くわ』と。でも(秋田には)特に知り合いもいなくて」
━━野球以外の仕事に興味があったのでしょうか?
辻󠄀内「とにかく働かないと。やっぱり家族もいましたし、養っていかないといけなかった」
当時、幼い2人の子どもがいた辻󠄀内は、ハローワークに通い詰め、ようやく見つけたのが今の仕事だったという。
辻󠄀内「(同僚から)『絶対すぐ辞めるだろう』と言われていましたが今は6年目。充実した仕事ができている。周りがすごく入りやすい環境を作ってくれた。だから感謝しながら」
そんな辻󠄀内の働きぶりを同僚に聞いた。
後輩「作業でイレギュラーが起きた時に、普通だったら動揺してしまうような場面でも、辻󠄀内さんは冷静に対処していて」
班長「ミスもないですし、仕事に対して誠実・真面目。(辻󠄀内さんは)僕より年下ですけど、学ぶことが多い」
すっかり“ALSOKの辻󠄀内”が板についているようだ。
「楽しい」がキーワード
さらに辻󠄀内は「若い子たちが仕事を長く続けてほしい」という思いから「ALSOK秋田野球部」を立ち上げ、監督を務めている。
辻󠄀内「我々のモットーは『楽しく野球をやる』。今まで野球をやってなかった人もいるので楽しく」
━━「楽しい」がキーワードなのは過去の野球経験からですか?
辻󠄀内「子どもの時は楽しくて、学校が終わったら『野球しようぜ』とみんなで集まった。そっちの方が(プロ時代より)良い思い出」
戦力外通告された当時の思い

