部活とクラスのいじめ対処法に違いは?
【映像】『組織的対応』がキーワード?弁護士が語る“いじめ対処法”
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 部活とクラスのいじめ対処法に違いはあるのか。ニュース番組『ABEMAヒルズ』のコメンテーターで弁護士の佐藤みのり氏と考える。

【映像】『組織的対応』がキーワード?弁護士が語る“いじめ対処法”

 一般的に部活内のいじめについて対処は難しいものなのか。佐藤氏はこのように述べる。

「部活の顧問の先生にもいろいろある。一週間のうちに何日か見るとか、部活の始まりと後には見に来るけどもずっと見ているわけではないケースもある。顧問の先生が担任を持っていると、クラスの対応もしなければならない。こういう場合は大人の目が届きにくくなる。そもそも部活は子どもたちが自分からやろうと思って熱心に熱量を持って取り組むもので、複数の子たちが同一の目的に向かって一生懸命頑張るので、人間関係が密になりやすい。そうするとトラブルも当然起こりやすいし、いじめも起こりやすい。中には、顧問の先生でもパワーを持っていて、その部でかなり幅を利かせているケースだと、それゆえに、外部から問題が見えにくくなってしまうという問題もある」

 クラス内でのいじめと違い、上級生や下級生のように上下関係がはっきりしているのが部活だが、それぞれ対処方法は違うのだろうか。

「上下関係があるのは事実だが、実際にいじめの対応としては、クラスでおきても部活でおきても、法律上いじめはいじめなので対処方法は基本同じ。学校の先生たちは自分たちだけで解決するのではなくて、組織的に対応することが法律上のルールになっている。複数の職員が関わりながら対処していかなければいけない。いじめ防止対策推進法という法律があり、組織的に対応していくのが原則」

 こういった法律上のルール、学校によって対応にバラつきがあるのが現状だという。

「大きな事案が起こると、いじめ重大事態調査が始まって、外部の第三者である弁護士が入るのでそこで学んでいく。公立の場合は教育委員会が主導して、自治体全部の学校に対して『組織的対応大事ですよ、この組織設けてください』というようなことを進めていく。一方、私立だと教育委員会にあたるところがないので、学校によってバラつきが出やすい」

大人や学校関係者、顧問はどう対応するべき?
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