大人や学校関係者、顧問はどう対応するべき?

大人や学校関係者、顧問はどう対応するべき?
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 こういった事態が起きたとき、大人や学校関係者、部活の顧問はどう対応するべきなのか。

「『組織的対応』がキーワードになってくる。いじめの対策組織が各学校に置かれていることが理想とされている。こういった組織にいじめの相談などを受けた先生はまず情報をあげる。そこの組織には管理職や養護の先生、スクールカウンセラーなどもメンバーに入っているので、どうやって事実を確認していくかを議論していく。被害を訴えている子、加害とされている子、それを周りで見ている子がいると思うので、聞き取り調査をして事実があったのかないのかというのを明らかにしていく。それを受けて、さらにまた組織でいじめとして認知すると、具体的に被害側に支援していこう、加害側には指導していこうとなる。加害側もいろいろな課題を抱えていて、加害側に対する支援の視点も大事になる事案もあるし、養護の先生やスクールカウンセラーも一緒に関わることの意味が出てくる」

 保護者は子どもが被害を受けていることに気づいた場合、何をするべきなのか。佐藤氏は親だけの暴走を避けるためにも「子どもの話を聞くことが大事」だという。

「子どもにとって大人に相談するというのはハードルが高い。親に相談もできているのであれば、まずどんな気持ちでいて、どうしていきたいのかちゃんと子どもの意思を聞くことが大事。親だけが暴走してしまうと、逆に子どもも傷つけることになってしまうので、そこは親と子どもで話をするのは第一」

 いじめに気づいたときはどこに相談すればよいのか。

「冷静にまずは身近な先生に相談する。部活だったら顧問でもいいし、担任の先生でもいい。きちんと法律上の対応ができている学校であれば組織があるので、そこで情報共有されて組織的対応がなされていくはず。ただ、学校側が対応してくれなかったり、不十分に終わっているときは、やはり外部に相談するしかない。教育委員会も相談先としていいと思うし、あとは弁護士に相談するのもあり」

(『ABEMAヒルズ』より)

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