■今後の動きは?
今後の動きはどうなるのか。8月18日(日本時間19日未明)にトランプ・ゼレンスキー首脳会談が行われた。2者会談後には、ドイツのメルツ首相、フランスのマクロン大統領、イギリスのスターマー首相らも同席し、和平合意の前に停戦で合意するよう求めた。
こうした流れに対し、鈴木氏は「当事者であるウクライナ抜きに、米ロが交渉するのは、そもそも非常識だ。ロシアとウクライナ、双方の言い分を聞いて、すり合わせるための下準備ならいいが、いきなり首脳会談だ。トランプ氏は、自分がやってきた不動産取引のやり方で、出たとこ勝負をして、『俺は交渉の天才だ』と思っている」と解説する。
その背景には「トランプ氏には多国間で物事を解決しようとする発想がない」ことがある。「基本は“1対1”だ。国連は約190カ国と交渉しなければならないため、そういうことはやらない。今回の関税引き上げも、約180の対象国すべてとは交渉していない。日本など約20カ国とだけ交渉したが、すべて“自分と相手”の1対1だ。トランプ氏はそれ以外の交渉方法を知らない」。
■ウクライナの安全保障は?ロシア国内では?
