■FPってどんな仕事?

FPとは?
拡大する

 そもそもFPとは、どのような存在なのか。日本FP協会は、「人生の夢や目標を叶える為に資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く『ファイナンシャル・プランニング』をサポートする専門家」と位置づけている。三大業務としては、「相談」と「セミナー講師」「執筆」がある。

 FPに相談できることは、まずは家計把握による「現状分析」だ。続いて、ライフプランニングにより「目標設定」を行う。そして、これらの差やギャップを把握し、効率的な資産形成に向けた「実行支援」を行う。

 元マネーフォワードME事業責任者で、「リベラルアーツ大学リベシティ」家計見直し講師でもある秋山芳生氏は、FP業務は「家計の把握を手伝うところから始まる」と説明する。「家を買う、子どもを大学に行かせる、老後の介護費用もかかる……など、将来の家計をプランニングしながら、現状と未来のギャップを埋める。設計をサポートする役割だ」。

 秋山氏の場合は「面談から約2週間をフォローアップ期間にしている。2回の面談で家計診断をして、現在と未来のライフプランを組む。2週間で質問をもらい、具体的な対策をサポートする」ことが業務の流れとなっている。

 投資の一般知識は、多くの人々が身に付けているのでは、という意見もある。「投資を成功させるためには、家計がしっかりしないといけない。『積立を続けられるのか』『将来いくら作りたいのか』などの目線が夫婦でそろわないと、投資に失敗する。その目線合わせもFPの仕事だ」。

 秋山氏は“家計診断”と“ライフプランニング”の両方で、相談を受け付けている。その理由について、「“家計診断”では、1年間にどれだけお金を使ったかを診断する。この基本がないと、今後の計画が立てられない。ライフプランニングだけでも適当に作れるが、月に1万円支出が変わるだけで、全然違う未来ができてしまう」と語る。

■若者世代からも相談増加 内容も多様化
この記事の写真をみる(5枚)