そんな美しいマニラだが、別の一面もある。ドゥテルテ大統領(当時)は2020年4月、新型コロナウイルスの移動制限対策時に「過激な行動を取れば容赦なく射殺する」と公言した。フィリピンでは、許可を取れば銃の所持が認められている一方で、未登録の違法な銃も広く出回っている。

 2024年6月、マニラ市内で日本人が経営する焼き鳥店も被害に遭った。店主は「目を出した毛糸の帽子で入ってきて、直接客のところに行って、強盗が『おい!』と金をとった事件だった。それから後に、私の方に来て、携帯電話とバッグをとられそうになって、ガン(拳銃)を突きつけられて、生きた心地がしなかった」と振り返る。客入りにも影響が出たそうで「飲食協会の仲間うちで話しているのは、3割もしくは4割」だという。

 日本大使館によると、2024年10月以降、日本人が被害に遭った拳銃強盗事件は21件にのぼる。

「マニラは日本でいうとズバリ新宿の歌舞伎町」
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