また、世界中を旅した経験から、「東南アジアでいうとトップクラス(で治安が悪い)。危険度で言うと、南米の危険とされるコロンビアとか、そういうところの繁華街ぐらいの殺伐とした空気を感じる」と評する。その一方で、「ちゃんとしている店がほとんど。店も商売もちゃんとしているところがほとんどで、その中ですごく少数の悪い人たちがこういうことをしていることは言いたい」とも語る。
マニラ在住の日本人も、同様の考えを持つ。ルフィ事件で特殊詐欺の拠点になったことについて、桐原氏は「フィリピンの人たちから言うと、『日本で起きている事件で、フィリピンは舞台に使われた』という認識だ。強盗で押し入ったのは日本の話で、お金のやり取りも日本でやっていて、フィリピンはあくまで電話などで指示をする場所。フィリピンの人たちはそう思っている」と紹介する。
中村氏も「今回の事件や、去年10月以降からの事件を含めた全体の傾向として、凶悪犯罪が増加傾向にあるとは思っていない。大きい事件が連続したが、私たちは何とかそれを払拭したいと思っている」と語った。
「長いスパンで見ると凶悪犯罪は減っている」
