マニラにある日本人向けの新聞社「まにら新聞」の中村浩久編集局長は、「銃器が街中にあふれている。違法銃器、無登録の銃器というか、簡単に凶悪な武器が手に入りやすい環境がある。今回も容疑者は捕まったが、これぐらい警察が頑張って仕事をするようになったのは最近のことで、10年になるかならないか。それまでは凶悪事件を起こしても捕まりにくい背景があった」と説明する。
フィリピンに19年住み、不動産デベロッパーとしてマニラを熟知するRAM Homes Allied Services Inc.の桐原隆社長は、危険な地区としてマラテを挙げる。「日本でいうと、ズバリ新宿の歌舞伎町だ。マラテの周りは結構近い圏内にスラムみたいなものもいくつか点在していて、そういう人たちもアクセスしやすい。マラテに出入りしたりしなければ、基本ほとんどトラブルがないのではないかと思う」。
世界の危険地帯を歩く人気YouTuberの「EXIT JACK」マンペーさんは、「ストリートチルドレンの子どもたちもかなり多く、だいたい花を売りながら近づいてきて、ちょっと相手をするとポケットに手を入れられる。スリやカメラを盗まれることもあった」と振り返る。
7年前に初めてマラテを訪れたときには、「レディーボーイの方が近づいてきてハグするような感じで喋ってくるが、知らない間に僕の友達の携帯がなくなっていた。『何もやってない』みたいな感じだったが、結局脇に挟んでいた。『脇にあるやんけ!』となったら、逆ギレしてきて殴りかかってきた」のだそうだ。
もうひとつ有名な繁華街がマカティ地区
