■若者に足りないのは「欲」?

 “大物マダムタレント”のアレン様は、「働かずに金が欲しいのが理想だ」としつつ、「昔は車や家、ブランド品が欲しいことが原動力になったが、今の若い世代はモノへの憧れがあまりない。物欲がないから頑張る理由がなくなり、必然的に今暮らせる程度のお金があればいいとなる」と推測する。

 起業家で投資家の成田修造氏は「稼ぎまくって爆発的にうまく行く人と、そうでない人に二極化するかもしれない」と予想する。「経営がガタガタな大企業が増えている。解雇規制の撤廃や、賃金上昇に順応する人だけを採用するなど、日本もシフトチェンジしている。ただ大衆は逆を望んでいる構造的なゆがみがあり、若者には苦しい」。

 加えて、「株主の外国人比率が上がっている。海外の投資ファンドが、日本の大企業やスタートアップの株を買い、『賃金を上げろ』『利益を出せ』『それを両立しろ』と圧力をかけるため、これからの企業は甘いことを言っていられない。その波を受けるのは、日本国民だ。海外からの荒波に巻き込まれないよう、若い人は真剣に働いた方がいい」との懸念も示す。

 現状は過渡期にあるとして、「社会全体が方向転換しているのに、昔のいい部分だけを取って、安定志向を望んでいる。安定志向が、この30年間の微妙な日本社会を作ったのに、若者はそこへ戻ろうとしている。その矛盾に気付いて、自分たちの責任で企業を成長させることが、ひとり一人の社員に求められる時代だ」とアドバイスした。
(『ABEMA Prime』より)
 

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