小泉大臣は維新と親和性が高い?
━━維新は次の自民党総裁候補の中で「この人だったらいい」というような希望はあるのか?
「特に小泉農水大臣は維新と親和性が高いのでは、と言われている。8月、小泉大臣が大阪関西万博に視察に行った際、吉村代表が大阪府知事として同行して、その最後に記者団の前で互いに“改革派の政治家”だというように褒め合うなど、距離の近さがうかがえた。ただ、維新のある幹部は『あまり小泉大臣と表で仲良くしない方がいいのではないか』と藤田共同代表に忠告しているようだ。特定の人と蜜月をアピールすると、それ以外の人との距離感が際立ってしまう。だからあえて維新は中立の立場を貫く姿勢を示している。そして維新は林官房長官とのパイプも持っている。9日には林官房長官と維新の馬場前代表が会談をした。このように、維新には、今総裁候補として挙がっている人たちと話ができる関係であるという強みがある」
国民民主にとって相性がいい“ポスト石破”は誰か?
━━他に自民党が連立を考えている政党はあるか?
「連立相手の候補として国民民主党の名前も挙がっている。先月ANNが行った世論調査では、『もし自公政権に野党を加えるなら』という問いかけに対して、およそ14%が国民民主党と答えてトップという結果になった。自民党内からも期待する声は上がっている。その理由は、国民民主は7月の参議院選挙でも議席を大幅に増やすなど政党支持率が依然として高いからだ。先月のANNの調査でも政党支持率9.3%と、野党の中ではトップだった。その上国民民主は支持母体である連合の組織票を持っている」
━━国民民主の側から見て自民党との連立の可能性はあるのか?
「国民民主はあくまでも『政策実現が第一』だと一貫して主張している。103万円の壁の見直しやガソリン減税などが実現できるなら、新総裁が誰であろうと相手にはこだわらない。逆に言うと自分たちが掲げている政策を実現しない限り連携はできないというスタンスだ。また、新しい政権が発足してからすぐに解散総選挙になることも念頭に置いており、その際に自民党との選挙区調整が難しいということから、国民民主は連立入りについては当面は現実的ではないと否定している。国民民主は政策を実現するための協議を進めつつ、今後の自民党内政局も慎重に見定めたい考えだ。ただ、最近ある国民民主の幹部が『誰が新しい自民党の総裁になっても自民党は終わるのではないか』と漏らすなど、自民党を少し突き放しているようにも見える。一方で、仮に他の野党が国民民主より先に連立を組むような動きがあるとしたら、自分たちが掲げる政策が通りづらくなるということも懸念しており他の野党の連立入りを牽制する言動も目立っている。ある国民民主の中堅議員は『ライバルは維新と参政党だ』と漏らしていて、まずは野党の中で存在感を発揮して、仮に連立入りの可能性が出てきた場合に、自分たちを一番高く売れるポジションに置きたいという思惑が透けて見える」
━━国民民主にとって相性がいい“ポスト石破”は誰か?
「高市氏と茂木氏などは国民民主と財政政策の考え方が比較的似ていると見えている。ただ、この手の話は具体的に名前を挙げた途端に様々な憶測を呼んでしまうため、国民民主の側から言及することはあり得ないと思う。今の衆参少数与党の状況で野党の協力が必要なのは自民党の方なので、維新も国民民主も自分たちを安売りせず、価値を最大限高めた上で、各党の政策を実現させたいという方針だろう」
参政党のスタンスは?

