参政党のスタンスは?

安住氏
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━━野党第一党である立憲民主党はどう向き合っていくのか?

「立憲は新しい総裁のもとで自民党と大連立を組むということには慎重だ。ある執行部は『2大政党制の時代は終わった』として、与野党で政策の一致点を見出していきたいというスタンスだ。ある幹部は協議を進める上では林官房長官がやりやすいと個人名を出して話していて、自民党内でもリベラル色の強いトップを期待するという声が上がっている。また、11日の午後に安住予算委員長が幹事長に就くことが発表された。安住氏は国対委員長を長く務めたことで国会運営に精通している。国対運営を担ってきたという経験から、与野党に幅広い人脈を持っているので、その手腕を期待する声が上がっている」

━━参政党はどのようなスタンスか?

「参政党の神谷代表は、今の自公政権との連立には否定的な立場だ。ただ、外国人の受け入れ問題などを念頭に政策では自民党と是々非々で向き合っていきたいとしている。参政党は、7月の参院選で議席が急増したことで、秘書や党職員の確保など事務的な準備が今追いついておらず今は政策云々というより、党の体制を立ち上げることを優先させたい考えだろう。そんな状況だが、8月末に神谷代表が自民党の麻生最高顧問と国会で会っていたという興味深いことも起きている。とはいえ、その際は連立の話ではなく、党運営や党の人事について相談をしていたという」

━━どの党も慎重に探り合っている、という状況なのか?

「そういった印象はぬぐえないと思う。野党からすると、今自民党の支持率が低いこの状況で政権に入るメリットはない。わざわざ連立入りしなくても、政策ごとに部分的に連携することもできる。野党は参院選後から続いている自民党内政局による政治空白の長期化を批判しているが、衆参少数与党の状況に手を打てていないのも事実だ。ある立憲の幹部は『多党化が進んで多数派工作が困難になった。そんな状況で野党をまとめようとすると、もしまとめられなかった時に批判される』と述べていて、政策の一致点を見出しながら、丁寧に合意形成を図っていきたいと考えている。衆参で少数与党にもかかわらず、政治を主導する積極的な動きは野党もなく、各党受け身の状態こそ、今政権交代が起きていない理由の一つだろう」
(ニュース企画/ABEMA

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