■2人の総理を支えた官房長官
岸田文雄前総理、さらに石破茂総理と総理が交代しても官房長官として支え続けた林氏。実務能力の高さは自他ともに認めるところだが、石破総理との1年間をどう振り返るのか。自己採点では石破総理に85点、自身に75点をつけたが「近くで見ていると(石破総理も)いろいろ迷われながら、決断の連続だった。類稀なる言葉の能力はある。運が悪かったというのもなんだが、ハマる時代だったならという思いはある」と率直な思いを述べた。
総理として85点となれば、辞任する必要もないとも考えられるが「(衆院選・参院選などの)選挙に負けた。自民党全体に責任はあると思うが、会社も社長が責任を取るという意味で、総理が責任を取るということ。ただ総理一人がダメだったわけではない」と語った。現官房長官としては、政府として進めた政策には自身が総理になっても推し進める意向を持つ一方、自民党総裁としては「党の方はゼロからの再建。徹底的に改革をしなければいけない」と説明した。
石破総理と進めてきた政策の中で、違いはどこか。真っ先に出たのは2万円の給付金だ。「今回、2万円を公約したが私だったらやらなかったかもしれない」。また日本が持つコンテンツ産業には「もっと打ち出したいと思う」と注力したい意向を示した。ただし2万円の給付は「公約は重い」と撤回するつもりはない。また暫定税率の廃止についても合意しているためやり切るが、一方で「減税は約束していない」とも述べた。
■自ら求める発信力の向上
