少数与党としての総裁選…野党との「連立拡大」どうなる?
前回と異なり少数与党としての総裁選となるが、これについて野党はどのようにみているのだろうか。テレビ朝日政治部・村上祐子野党キャップは「野党の大前提が変わっている」と前置きし、以下のように解説する。
「立憲から参政まで多党化する中で、各党の主張にはかなり差がある。大前提として野党という主語でくくれるフェーズではなくなってきている」(村上祐子野党キャップ、以下同)
「石破氏は前回の総裁選の時に選択的夫婦別姓に前向きだったが、党内の反発を抑えきれずに持論を封印した。これは党内基盤が脆弱だったことから、石破カラーがみるみる失われていった。今回もまずは総裁候補の方々は、自民党内で幅広い支持を得られなければそもそも総裁選に勝てない。その上で、少数与党のもと野党の理解を得るために、野党の政策も各党候補がまんべんなく散りばめている状況を野党が注視している、これが現在地」
少数与党としての異例の戦いについて、ニュース番組『ABEMAヒルズ』コメンテーター、ノンフィクションライターの石戸諭氏は、1年前の総裁選との違いを次のように指摘する。
「特に注目された高市氏、小泉氏は、ともすれば党内を2分しかねないようなテーマについては色を薄めた。保守色を抑える、リベラル色を抑えるというような形で論点を棚上げしつつ、でも大事な争点は経済だという点を中心に打ち出してきている。小林氏、茂木氏、林氏も含め、政策論争になっていること自体は悪いことではない。そして全員、とにかく自民党を割らないという意識が強く働いている」
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