『光が死んだ夏』は、行方不明になって帰ってきた親友が人間ではない“ナニカ”とすり替わり、主人公の住んでいる集落に異変が起きはじめる青春ホラーアニメ。新進気鋭の漫画家・モクモクれん氏が描く世界観を『アポカリプスホテル』『ウマ娘 シンデレラグレイ』などを手掛けるCygamesPictures(サイゲームスピクチャーズ)が映像化している。
本記事では、主人公の辻中佳紀(つじなか よしき)の声優・小林千晃にインタビューを実施。ヒカル役を演じる梅田修一朗の印象やアフレコ時の掛け合いについて話を伺った。
——『光が死んだ夏』では、よしきとヒカルが2人だけのシーンも多いですよね。よしきを演じる上で人外の存在・ヒカルと話すシーン、親友の光と話すシーンで演じ分けはあったのでしょうか?
小林:僕の中では、アフレコの前や準備の段階では演じ分けはあんまり考えてなかったんです。でも梅田くんのお芝居がヒカルと光で変わったことを肌で感じ取れたので、掛け合いのシーンでは僕も自然と、明るさだったりスピード感だったりとか、そういった声色や喋りの違いがふわっと出てきましたね。
——ヒカル役の梅田さんはどういった方ですか?
小林:梅田くんはすごく人懐っこいですし、優しさを持ち合わせてるので、生前の光にすごくぴったりだなって思いました。朗らかでありながらも、ちゃんと空気が読める人ですね。
——梅田さんはヒカルだけでなく、生前の光の声も演じていますね。
小林:光役がぴったりだと思う一方で、ヒカルの怪物感や何を考えているのかわからない感じは梅田くんからは想像がつきませんでした。それでも掛け合いのシーンでは、梅田くんのあったかくて明るい雰囲気なのにどこか人の温度感を感じられないみたいなところがなんとなくあって、そういったところはヒカル役にぴったりだなって思います。
——掛け合いの中で感じるものがあるんですね。
小林:いろいろな声優さんがいらっしゃるので、狂気を出そうとするお芝居もたくさんあると思うんです。凶暴性じゃないですけど、より人間じゃない雰囲気を醸し出すお芝居みたいな。
でも梅田くんはそうじゃないというか、あくまでも普通にヒカルを演じてるように見えますね。そんな中でもちょっと恐ろしさがあるというか、その加減がやっぱり梅田くんならではだなって思いました。
「梅田くんのおかげで出せたのかも」






