チップの相場は「だいたい総額の20%」だ。「2012年に初めてアメリカへ行ったときは、15%が相場だと言われたが、2020年に再訪したら20%だった。すべての物が1.2倍になっている。物価が10%上がり、そこにチップが乗る。日本人は円安で1.5倍をかけると、日本円換算で2倍になる。高く感じる要因の1つにチップがある」。
チップを払わず追いかけられる人もいるそうだ。「サービスが悪く、それを示そうと『ゼロだ』と書いておいていったが、追いかけられた。チップがウエーターの収入の6〜7割を占めている。サービスが悪いと言っても、チップがもらえないと暮らせない。店とウエーターと自分が分かれてしまっている」。
チップはそもそも、どのように始まったのか。成り立ちについては「ヨーロッパで始まり、アメリカに輸入された。中世ころから習慣があり、貧富の差があるため心付けとして始まった」と紹介しつつ、「ヨーロッパでは10%程度が相場だが、アメリカは20%と大きくなってしまっている」と話す。
アメリカでチップが高額化した背景
