■医療チームへ経過報告

兵庫県災害医療センター
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 杉江さんが訪ねたのは長年に渡り摘出手術を行う、兵庫県災害医療センター。この日は、医師や看護師など、移植手術を受けた人の情報が入らない医療チームに経過報告を行った。

 杉江さんは、「左肺の移植を受けられた50代の方。自宅退院となり、生活も落ち着いて、移植を受けられたことに感謝している」と話す。

 話を聞いた外科医の西村健さんは、「レシピエント(移植を受ける人)の生活を直接知ることができない。どのような生活を送られているかとか逐一報告してくださるので、僕らの業務の励みになっている」。看護師長の津田雅美さんは、「どういう悲しみの中で臓器の摘出に至ったか、ずっと見ているわけなので、その先に繋がっている人がいることを聞けるのはすごく励みになる」と感謝している。

■小学生の娘の臓器を提供した母親の元へ
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