■ドナーコーディネーターとは

杉江さん
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 杉江さんは、ドナーコーディネーターについて、「業務は大きく分けて3つある」といい、「1つ目は、臓器提供を希望されるご家族に説明を行って、その後は病院の医師や看護師と連携して院内の調整手続きを進める。2つ目は、臓器提供する院内施設で、病院の体制づくりを支援する。そして、3つ目が、学校や市民への普及啓発活動」と説明する。

 この仕事に就いた経緯は、「元々ICUや救命救急センターで専門に働く看護師だった。そこで生と死に向き合ったとき、一生懸命救命した後、命をつなぐ医療があることを知って、興味を持った」からだという。

  臓器提供した家族とのコミュニケーションで心がけていることは、「今どんな思いで私たちの話を聞こうとしているのかを、先に聞く。治療を受けていて、命が危ないといった方に対して、どんな思いを持っておられて、そして今の状況をどのように理解されてるのかを、丁寧に聞いていく」。

 世界に比べると日本では臓器提供が少ないことについては、「臓器提供をした家族に心ない声をかける方が実際にいる。海外では『すごい頑張ったね』と思われるが、日本では『よく自分の子供にひどいことしたね』という方がいる。
やっぱりそういう間違ったイメージがある限り、なかなか大切な人の命を次に繋げたいと思えない。その根底のところが課題だと思う」との考えを示した。

(『ABEMA Prime』より)

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