“きょうだい格差”に苦しむみどりさん
【映像】弟よりおかずが少ない姉のご飯・お弁当
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 弟や妹ばかり優遇され、「兄や姉だから」と厳しく育てられる“きょうだい格差”に苦しむ人がいる。とくに格差が顕著だと言われるのが、弟がいる長女。ネットでは、「怒られるのはいつも私」「私は家事手伝いをやらされたが、弟は免除」「弟の学費が必要だから働いてと言われた」といった声が見られる。

【映像】弟よりおかずが少ない姉のご飯・お弁当

 3歳下の弟を持つみどりさん(30代女性)も、差別に苦しんできた1人だ。「弟は必要な時に必要なだけお小遣いをもらっていたが、私はもらえなかった。食事に関してだと、私はご飯のおかわりが禁止で、おかずも日常的に少ない。中学でお弁当が始まったら、全然違う内容だった」。

 夕飯のおかずはいつも弟優先で、唐揚げは弟が5個あっても、みどりさんは小さめの3個。弟の弁当にはハンバーグや卵焼きが入っているのに対し、みどりさんは晩御飯の残りものだった。「『おかずが少ないからもうちょっと欲しい』と言うと、『いやしい』『なんでそんな食べるの?』とため息をつかれたり、嫌そうな態度を取られた」という。

 食事だけでなく、日常的に感じていた格差。さらに、母親は親戚の前でよく「息子はほんまかわいい。でも娘ってな、なんか嫌になってくるわな」とも言っていたそうだ。

 決定的な違いを感じたのは、高校の進学。「就職に有利になる商業高校、工業高校しか進学が許されなかった。『落ちたら中卒で家を出て働いてください』と言われた」。行きたくもない商業高校に通うみどりさんに対し、弟は志望する高校・大学に進学。「私はダメで、弟はいいという状況が一番苦しかった」と振り返る。

■みどりさん「周りに助けてくれる人はいなかった」「母親とは絶縁状態」
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