■増える高齢者、見つからない賃貸物件
現在、65歳以上の高齢者は3619万人いるとされる。R65不動産の調べでは、このうち年齢を理由に賃貸物件の入居を断られたことがある人は30.4%にのぼり、賃貸住宅を探す際に「苦労した」と答えた人は、42.8%だったという。持ち家率の低下も進み、高齢者の賃貸率は13.2%。人数にして約478万人の高齢者が賃貸物件で暮らしているが、この物件探しが難航するケースが続出している。
清掃業で働く68歳の女性は、建物の老朽化を理由に立ち退きを迫られ、知人の不動産会社に相談するも、年齢を理由に門前払いされた。また、会社顧問を務める70代の女性は、自宅売却による転居を希望。貯蓄もあり同居家族もいたが、年齢を理由に部屋が借りられなかった。この2人は、どちらも山本遼氏が代表を務める、高齢者向け住宅仲介・R65不動産を通じて、ようやく物件にたどり着いた。
もともと別の不動産会社に勤めていた山本氏だが、高齢者向けの物件探しは「若い人を相手にした時よりも10倍ぐらい大変」と苦労を語る。状況は都市部に限らず地方でも同様で「日本全国で同じようなことが起きている。例えば持ち家率が低いような場所だと、『ご高齢の方にそもそも貸したことがないから』という理由で断られる」こともある。
■法改正で課題解決には追い風
