■「失われた30年」が社会に与えた影響

山田昌弘教授
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 「失われた30年」が社会に与えた影響として、まず仕事・働き方では、雇用問題(就職難、非正規雇用の増加など)、給与水準の低迷、女性活躍の遅れがある。また、人々の意識や生活の面では、未婚化や少子高齢化、実家暮らし(パラサイト・シングル)があり、将来への希望の喪失につながっている。

 「婚活」や「パラサイト・シングル」などの言葉の生みの親である、中央大学の山田昌弘教授は「労働制度を変える必要があったが、日本では非正規雇用の人を親が養ってしまった。欧米では若い人が生活苦で反乱を起こすが、日本では親と同居するだけ。教育社会学では、30~40年前は、暴走族や校内で暴れ回ることが若者の問題だったが、いまは引きこもりと自殺になっている」と説明する。

 日本維新の会の元参院議員・音喜多駿氏は、「労働法制や労働市場の問題だ。日本では解雇規制を緩和せず、正社員はほとんどクビにできない。裁判で負けるから会社はクビにできず、窓際族で年収2000万円の“Windows2000”と言われる50代と、非正規雇用ですごく働く20代の格差が生まれた。金銭解雇をもっと早く導入しておけば、格差が固定化しない社会になったのではないか」と考える。

■「同世代の格差が一番苦しい」
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