会談の後、二人が向かったのは米軍の横須賀基地。大統領専用のヘリコプター「マリーンワン」に相乗りした。アメリカ側の大サービスに高市総理のテンションも爆上がりし、自身のSNSには「私の素晴らしい盟友のトランプ大統領と共に!」と2ショットの“映え写真”をアップした。

 到着した二人が降り立ったのは原子力空母「ジョージ・ワシントン」だった。トランプ大統領は登壇した際に「こちらの女性は勝者だ。すぐに仲良くなった」と述べた。高市総理は「日本の防衛力を抜本的に強化して、この地域の平和と安定により一層、積極的に貢献していきます」と表明した。防衛費増額を迫るアメリカに対し、日本は自主的に増額に取り組む方針を伝え、トランプ大統領を喜ばせた。

 確かに仲の良さをアピールはしたが、通常あるはずの共同声明はなかった。ジャーナリストの青山和弘氏は「トランプ大統領と仲良くするのは『目的』じゃなく 国益を実現するための『手段』」。今回良好な関係に向けていいスタートは切ったが、共同会見や声明もないのは、まだ緒に就いたばかりということ。現状ではあれだけ批判していた石破外交を踏襲したに過ぎない」と分析した。

日韓首脳会談での高市総理の対応
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