【写真・画像】雨のラリージャパンで180キロ! 32歳日本人、“魂のアタック”に「鳥肌が…」 悲願ならずもファンのため「最後まで走りたい」感動呼ぶ 1枚目
【映像】170km/超えで0.0→僅か0.1秒差で大逆転(実際の様子)
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WRC 世界ラリー選手権】第13戦 ラリージャパン(11月9日/デイ4)

【映像】170km/超えで0.0→僅か0.1秒差で大逆転(実際の様子)

 世界ラリー選手権(WRC)の第13戦『ラリージャパン』は9日、最終日を迎えた。この日は雨が降りしきる最悪のコンディションで、クラッシュも起きる波乱含みの展開となった。

 この大荒れの最終局面で劇的な幕切れが待っていた。最終SS(スペシャルステージ)であり、ボーナスポイントが付与されるパワーステージ(PS)で、熾烈なタイムアタック合戦が繰り広げられた。主役は、8度のWRCチャンピオン経験を持つ生ける伝説、セバスチャン・オジエ(トヨタ)だ。オジエは、今季ドライバーズチャンピオン争いをリードするエルフィン・エバンスがマークした暫定トップタイムを追いかける展開となった。

 スプリットタイムを見ると、オジエは最初の区間でエバンスに0.4秒遅れで入るものの、その後一度は逆転。しかし、9.77km地点では再び0.1秒遅れとなる大接戦を繰り広げた。この緊迫した状況下で、オジエは鬼神のアタックを仕掛ける。解説でレーシングドライバーの野尻智紀は、「ここはオジエも抜いてはいけないんだという、凄く理解して攻めてますね」とコメント。放送席からも「このスピードでそこ攻めるんですか?」と驚きの声が上がる中、オジエは雨の狭い林道を最高速170km/h超えで疾走する限界ギリギリの走りを見せる。そして最終区間で0.0秒差と並びながら、フィニッシュライン直前で逆転。オジエはエバンスをわずか0.1秒差で上回り、ステージ優勝を飾った。

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