■「絶対に暴力を振るう側の責任で、加害者に原因がある」

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 DV被害者支援団体「白鳥の森」理事、山口凜氏は、男性へのDV被害について、「『どうして逃げられなかったのか』と、一般の方は感じられると思うが、徐々に洗脳状態が強まっていく」と話す。「2人っきりで、孤立させられて、周りの意見が全くない中で『お前が悪い』と言われ続けると、『やっぱり自分が悪いんじゃないか?』『自分が頑張れば、この状況を打開できるんじゃないか』みたいな発想に陥ってしまう」。

 そして、「DVは加害者の問題だ。『被害者側には何も問題ない』と言うと、『絶対夫婦なんだからお互い様の部分がある』と思われるが、暴力が容認される理由なんてない。だから、絶対に暴力を振るう側の責任で、加害者に原因があると思う。被害者側は『結婚するまでわからなかった』っていう方がほとんどなので、本当に交通事故に遭うぐらいの感覚だ」と訴えた。

 対策としては、「『この関係が少しおかしい』『日常がすごく辛い』とか感じたら、家庭の中で人権侵害が行われているので、自分の心に正直になって外部に助けを求める、支援機関に相談するなどの行動を起こしていただきたい。また、身近にちょっと様子がおかしい方、痩せてきたような人がいないかとか、『被害に遭う』っていう視点をもって見ていただきたいと思う」とした。

(『ABEMA Prime』より)

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